国際バカロレア(IB)Economics(経済)では何を学ぶの?

この記事は2020年2月17日に公開されたものです。

 

こんにちは、まゆうです!

今回は、国際バカロレア資格(IB)で取れる科目の一つであるEconomics(経済学)では、具体的に何を学ぶのか?ということについて書きたいと思います。

こちらの記事は、

  1. 国際バカロレア(IB)のEconomicsでは何を習うの?
  2. Economicsは取るべき?取らないべき?
  3. SLにするべき?HLにするべき?
  4. 数学は苦手だけど、どれくらい難しい数学を使うの?

以上のような疑問を解消できるものとなっていると思います!

そもそも経済学って?

では、そもそも経済学とはどのような学問なのでしょうか。

消費だったり、企業活動だったり、お金の流れだったり、という大まかなイメージはあると思います。

今ググってみたところ、経済学とは「様々な経済活動や経済の仕組みを学ぶ学問」らしいですが、なんだかよく分からないですよね。

以下で具体例を添えて説明しますので、見ていきましょう。

国際バカロレア(IB)のEconomics

IBで習うEconomicsは、

  1. Microeconomics
  2. Macroeconomics
  3. International Economics
  4. Development Economics

こちらの4つで構成されています!

では、一つ一つで何を学ぶのか詳しく見ていきましょう。

Microeconomics

1つ目が、Microeconomicsです。日本語で言うと、「マクロ経済」です。

こちらでは、文字通り「Micro」な、経済活動の中の「小さな部分」を学びます。

具体的には、経済活動に参加している人々、例えば消費者と生産者、政府、企業。。などが経済の中でどのような行動を取り、その行動の結果がどうなるのかを学びます。

例えば、

  1. モノの値段が上がると消費者の消費活動はどう変わるのか?
  2. 生産者はどのような要因によって生産量を増やす・減らすのか?
  3. 政府はどのような目的で税金をかけるのか?また、政府は集めた税金をどのように使うのか?

といった、経済に参加している人々(消費者、生産者、政府)の行動の動機やその結果を学ぶのがミクロ経済になります。

Macroeconomics

2つ目は、Macroeconomicsです。

こちらでは、消費者や生産者と言った、経済の小さな部分から視野を広げ、「国」単位の経済を学びます。

例えば、

  1. 国の経済活動はどのようにして数値化できるのか?(GDP、GNIなど)
  2. ある国の失業率はどのように計算するのか、また、失業率が高いことは経済にどう影響を与えるのか?
  3. インフレ、デフレはどのようにして起こるのか、またそれらを制御するには政府はどのような行動を取るべきか?
  4. 経済格差が起こる原因、それが経済に与える影響、格差を軽減するために政府が取りうる行動

などです。

上の例からも、ミクロ経済に比べてマクロ経済は学ぶ対象のスケールが大きいことが分かると思います。

International Economics

3つ目は、国際経済です。

「ある一つの国」の経済を見ることからさらに視野を広げ、「国」と「国」同士、または国際社会の経済活動について学びます。

例えば、

  1. 貿易のメリット、デメリット(メリット:消費者の買い物の選択肢が増える デメリット:国内の職が脅かされるなど)
  2. WTO(世界貿易機関)の歴史、WTOが掲げる目標、その役割、WTOに対する批判はどのようなものか
  3. 保護貿易のメリット、デメリット(メリット:国内の職が奪われない デメリット:国家間の関係の悪化につながりかねない e.g.米中貿易摩擦など)
  4. 為替相場(円高・円安など)
  5. 経済統合(EU、NAFTA、日米FTAなど)のメリット、デメリット

このように、国際経済では国と国同士の貿易や為替などが中心になります。

Development Economics

最後は開発経済です。

こちらでは、いわゆる「先進国」と「発展途上国」の間の経済格差をなくすためにはどうするべきか、ということを学びます。

例えば、

  1. 発展途上国が陥っている問題とはなにか(貧困、
  2. 国の豊かさを測る方法とその種類(その国の平均寿命、文字書き能力など)
  3. 国が経済発展を妨げる要因、また経済発展を促進する要因
  4. ODA(Official Government Assistance)とはなにか?先進国が発展途上国に行う経済支援にはどのようなものがあるのか?

このように、国と国の間の経済格差がなぜ起こるのか、経済格差を是正する取り組みとは何か、などといったテーマを扱います。

IBのEconomicsで習う内容は以上となります。

Economicsは実際どうなのか

ここからは、Economicsを実際に取ったからこそ言えることを書きたいと思います。

まずは、Economicsを2年間習って抱いた感想から。

Economicsを取った率直な感想

私は、Economicsを取って正解だったと思っています!

なぜならば、Economicsを取ったことで、ニュースの内容がとても理解できるようになったからです。

今までは、円高・円安・貿易などとニュースで耳にしてもよく分かりませんでしたが、Economcisを取ってからニュースがとてもよく分かるようになりました。

経済を理解することは人生においてとても重要であると私は考えます。

他の教科との比較

Group 3からは、Geography(地理)やHistory(歴史)なども取れますが、私はEconomicsをおすすめしたいです。

理由は上記のようにニュースや世界情勢などに対する理解が深まったからです。

ですが、Geographyが学びたい方は全然Geographyでいいと思います。

Historyは個人的におすすめできません。

Group3から選ぶ教科は下記の理由からHLにする方がいいのですが、History HLは暗記量が莫大で、とても大変です。

ですので、勉強の楽さを重視するならば、Group3からEconomicsまたはGeographyをHLにするべきです。

SLとHLの難易度の違い

基本的に、Economicsなどの文系科目は、SLとHLで難易度の違いは少ないです。

気をつけるのはMathやPhysicsなどの理科科目です。これらをHLにしてしまうと一気に手に負えなくなってしまう可能性があります。

ですので、私は文系科目を積極的にHLにすることをおすすめします。

HLになると、覚えることがSLよりも少し増えるだけですので、EconomicsはHLにするべきだと思います。

数学について

数学が苦手な人は、Economicsで使われる数学のレベルがどれほどなのか心配かと思います。

ですが、基本的に日本の中学数学ができれば大丈夫です。日本の高校数学ほど難しい数学は出てきませんので、心配には及ばないと思います。

最後に

いかがだったでしょうか?

IBの教科選びに悩んでいる方に、Economicsを取ったときのイメージが湧きやすくなったら幸いです!

最後までお読みいただきありがとうございました!