国際バカロレア(IB) Physics(物理)では何を学ぶの?

この記事は2020年2月3日に公開されたものです。

 

こんにちは、帰国子女のまゆうです!

今回は、IB(国際バカロレア資格)で取れる科目の一つであるPhysics(物理)では、具体的に何を学ぶのか?ということについて書きたいと思います。

Physics興味あるけど、具体的に何を学ぶか分からない、と思っている方々の参考になれば幸いです!

なお、この記事では、私が実際に取っていたPhysics SLの内容についてになります。

そもそも物理って?

では、そもそも物理とはどのような学問なのでしょうか。

物理の対象は、自然界に見られる現象です。

例えば、「熱」、「電気」、「波」など、自然に存在している物質に備わっている普遍的な特徴や法則を見出していくのが、物理学です。

IBのPhysicsで習う範囲は、以下になります。

国際バカロレア PhysicsのSyllabus

Physics SLのSyllabusは、CoreとOptionに分けられます。

CoreはPhysicsを取った生徒全てが学ぶ必要のあるもの、そしてOptionが、IBから与えられた選択肢の中から生徒が一つ選ぶことができるものです。

Core:

  1. Measurements and uncertainties
  2. Mechanics
  3. Thermal energy
  4. Oscillations and waves
  5. Electricity and magnetism
  6. Circular motion and gravitation
  7. Atomic, nuclear, and particle physics
  8. Energy production

Option:

  • Relativity
  • Engineering physics
  • Imaging
  • Astrophysics

それでは、以下にてそれぞれのチャプターでどのようなことを習うのかをご紹介します。

Chapter 1: Measurements and uncertainties

こちらは、あまり気にする必要はありません。

実験の時にどうやって測るとか、実験で取った数字をどうやって計算するとか、物理学で使われる基礎的な計算方法を学ぶだけですので、心配する必要はないと思います。

Chapter 2: Mechanics

こちらは、日本語でいう「力学」です。

難しくて多くの生徒が苦戦する上、テストでの配点も高く、重要なトピックです。

力(Force)を加えたら、物体は加速する(acceleration)といったことや、摩擦(Friction)、エネルギー(Energy)、仕事(Work)、力積(Power)などです。

ここで苦戦する人が多い印象があります。私自身苦戦しました。。

Chapter 3: Thermal energy

続いてのトピックは「熱」です。「熱」と「気体」について学びます。

  • 熱(heat)と温度(temperature)の違い
  • 絶対零度(absolute temperature)

気体

  • 理想気体
  • 液体、気体、固体

Chapter 4: Oscillations and waves

ここでは、波を習います。

周期、波長、振動数など「波」の本質を習い、振動、波の特徴や、光の波、水の波、定常波などをカバーします。

Chapter 5: Electricity

ここでは電流を扱います。重要なトピックです。電気と磁界に分けられます。

電気

  • 電界
  • 電位
  • オームの法則
  • 直流回路

磁界

  • 磁界
  • ローレンツ力

などです。

Chapter 6: Circular motion

全体に閉める割合は少ないです。教科書でもそれほどページ数を取りません。

こちらでは「円運動」と「万有引力」を学びます。

円運動

  • 角速度
  • 向心力
  • 等速円運動

万有引力

  • 万有引力の法則

Chapter 7: Atomic, nuclear, and particle physics

こちらでは原子について学びます。こちらも、それほど重要ではありません。

原子核反応、原子の構成などについて学びます。

Chapter 8: Energy production

こちらでは、エネルギー開発について学びます。

様々なエネルギー開発(原子力発電、風力発電など)や、再生可能エネルギー、地球温暖化の一因である温室効果ガスなどについてです。

Option: Astrophysics

Optionは、先生や学校によって変わります。私の先生はAstrohpysics(天体物理学)を教えてくれました。

こちらでは、星がどうやって誕生するのか、地球からある星の距離の測り方、星がどうやって死んでいくのか、などについて学びます。

Physicsを取った個人的な感想

成績

私は、Physics SLで7段階評価の最高評価である7を獲得しました。しかし、結果が出る前はまさか7が取れるとは思いませんでした。本当に苦戦しましたし、勉強も大変でした。

感想

正直言って、2年間ずっと授業がつまらなかったです笑

物理が扱うのは自然現象が、私にはとても他人事のように感じられ、何が面白いのかさっぱりでした。

「物が転がってもいずれ止まるのは、床との間に摩擦が働いてるからだよ」と教えられても、「ふーん。。」くらいにしか思わなかったです笑

私がもしIBを始める前に戻って、選びなおすのならば生物を取りたいです。「熱」とか「波」とか「力」よりは身近に感じられて、興味もわくような気がします。

ちなみに私が唯一面白いと感じたのは、Astrophysics(天体物理学)でした。宇宙のことについては純粋に興味が沸きましたし、勉強も楽しかったです。

そもそも物理を選んだ理由

私が物理を選んだ理由は、暗記が少なくて計算が多いと言われているからです。

私は暗記科目をEconomicsとPsychologyの2つすでに取っていたので、さらに暗記が多い科目を選んでしまったら覚えることが多すぎて大変だと思ったのです。

また、日本の高校レベルは手におえませんが、海外の基準だと数学などの理系科目が得意だったので、物理を選びました。

しかし、いざ選んでみると、とにかく「つまらない」の一言だったので、プチ後悔してます笑

暗記が多いと言っても、興味のあることだったら勉強も苦じゃないと思いますので、私は面白いと思う教科を取ることをおすすめしたいです!

最後に

いかがだったでしょうか?

IBで物理を取るかどうか迷っている方の参考になれば幸いです!

最後までお読みいただきありがとうございました!