【徹底比較】国際バカロレア(IB)とSATどっちがオススメ?

この記事は2021年6月27日に公開されたものです。

 

こんにちは、帰国子女のまゆうです!

親の仕事の都合などで海外の高校に通っている帰国子女は、現地の教育プログラムやテストを受ける必要があります。

私は、国際バカロレア(IB)をやりながら、SATも受験しました。

他にも国によって様々な教育プログラムがありますが、今回は国際バカロレアとSATのどちらも経験した私が、両方を比較しながらどちらがおすすめかを考えていきたいと思います!

日本の大学を受験する際は、大学によっては統一試験の提出を求められることがあります。

IBもSATもどちらも統一試験ですので、どちらも受験する必要は本来はありませんが、私は両方取得しました。

どちらも経験した身から、どっちがおすすめか、私なりに分析したいと思います。

この記事では、

  1. 二つの試験の比較
  2. 私がIBを取った理由
  3. 私がSATを取った理由
  4. どちらがおすすめか

を話していきたいと思います!

そもそも国際バカロレアってなに?

そもそも国際バカロレア(IB)とは何かを知らない方も多いと思います。

日本ではまだまだ馴染みのないものです。

詳しく知りたい方はぜひこちらの記事をご覧ください!TOKやExtended Essay、IBの評価方法などIBの全てが詳しく書かれています。

 

簡単に説明すると、国際バカロレア(IB)とは、高校の最終2学年で取り組む教育プログラムで、世界中の大学への入学資格になります。

国際バカロレア(IB)とは、高校の最終2学年で取り組む教育プログラムで、世界中の大学への大学入学資格になります。

例えば、日本だとセンター試験、アメリカだとSAT、オーストラリアだとHSCなど、国によって大学受験はさまざまです。

そこで、教育の国境をなくすべく、全世界共通の大学入試資格を設けようと発足したのが国際バカロレア(IB)です。

日本でも59校でIBが受けられるようになっています。

IBはとにかく膨大な量の勉強が必要になります。私はIB時代エッセーを何千個書かされたか分かりません。2年間コツコツ勉強することが求められます。

どういうことをやるかというと、6科目の勉強に加えて、3つの要件(ここでは省略)をやります。

6科目はカテゴリーに分かれており、各カテゴリーから自由に選ぶことができます。

6科目のカテゴリーとは、(私が取った科目)

  1. 母国語 (Japanese 日本語)
  2. 外国語 (English 英語)
  3. 数学  (Mathematics 数学)
  4. 科学(Physics 物理)
  5. 人文科学 (Economics 経済学)
  6. 2つ目の科学または人文科学 (Psychology 心理学)

理系の人でも科学ばかり取るのではなく、人文科学を取る必要があります。

6個目のカテゴリーは比較的選択の自由が効き、音楽や演劇などのアーティスティックな科目を取ったり、言語をもう一つ取るなど自由が多いです!

こんなに勉強をするのに、加えて課外活動やエッセーも書かせるので本当に鬼畜です。笑

当時は本当によく乗り切ったな。。という感じです。

私は今もう一度IBをやれって言われたらできないと思います笑

IBは勉強量が多すぎて、いくつかの海外の大学では、取得すると大学1年生の授業が免除になり大学2年へと飛び級できるなど、資格を持っていると大学で優遇されることもあるほどです。

裏を返すとIBは大学レベルの勉強をも含まれるということになります。とにかくレベルが高くて大変なんです。

私自身IBを取りましたが、とにかく大変。。毎日の勉強が習慣になりました。

私はせっかくのヨーロッパにいるんだし。。とフランスやイギリスなどに休みのたびに旅行に行ってましたが、先輩はIBの2年間は旅行も行かず遊ばず勉強漬けだったらしいです。

さらにIBは大学受験に直接関係してくるので、2年間ずっと受験生みたいな気持ちで過ごすのが辛かったです。

IBは日本の大学受験のように、3年生の最後に行われる最終試験一発勝負です。風邪でも引いたら2年間の努力が水の泡に。。プレッシャーがとても大きかったです。

SAT

一方SATはアメリカの大学受験に採用されている試験です。

受験科目は英語と数学のみ。2時間ほどのテストです。

英語はなかなかレベルが高いですが、数学は日本の中学数学を理解ししっかり対策をすれば満点近い点が狙える内容です。

IBとは違い、2科目だけですので、対策する科目も少ないですし、何より何回も受験が可能です。

さらにスコアの有効期間は2年間なので、例えば高校2年生で高得点を取ってしまえば、高校3年生は遊び放題です。

SATはTOEFLとは違い、アメリカの高校生を対象にしたテストなので英語のレベルはもちろん高く決して簡単な試験ではないのですが、IBが鬼畜すぎて個人的にはSATは楽だと感じてしまいます。

国際バカロレアとSATの比較

以上のことをまとめて、国際バカロレアとSATを表で比較したいと思います!

  IB SAT
試験の回数 Final Examという最終試験一発勝負(最終学年の5月に行われる)

何回でも受験可能。

1-2ヶ月おきにやっています。

教科の数 6科目(言語、数学、科学、社会など) 2科目(英語と数学)
試験の準備期間 2年 なし
試験の数 1教科につきテストが2つ(3つの場合も)あり、レポートも最低1つあるので、少なく見積もっても6 x 3 = 18個 英語の試験が2つ、数学のテストが2つの計4個

 

私がIBを取った理由

これだけ大変なのに私がIBを取った理由は、ズバリ他に選択肢がなかったからです!笑

私は高校がヨーロッパのインターナショナルスクールでしたので、必然的にIBを取らざるを得ませんでした。

ヨーロッパに引っ越すとき、IBしか取れないことを知り、引っ越すかどうかとても迷いました。IBはすごく難しいと聞き、自分にやり遂げられるかとても不安だったからです。

振り返ってみると、IBを取ってよかったと思っています。

当時はとても大変でしたが、その分英語力が確立されましたし、考える力や圧倒的な知識を身につけることができました

2年間勉強に捧げる覚悟でIBに挑んだので勉強も苦じゃなかったですし、IB校は生徒全員IBを取るので、痛みを分かち合う仲間がいるのも大きかったです。

ただ、私の高校のように強制ではなく、IBを取りたい人だけが取れるという学校もあります。

そのような高校に行ってた場合、あえて過酷なIBを選択していたかどうかは謎です笑

私がSATを取った理由

次に、私がIBをやりながらもSATを取った理由です。

ズバリ、IBに失敗した時のバックアップが欲しかったからです!

IBは表にもある通り、最終試験一発勝負です。2年間どれだけ準備をしても、当日の問題との相性が悪かったりすると努力が水の泡になってしまいます。

IBに失敗すると後がなく、何もバックアップがない中2年間IBに向き合うのも精神的に大変なので、SATを取ろうと思いました。

結果、11年生の終わりくらいにSATを勉強して慶應合格レベルの1400点が取れたので、私はそこまで追い詰められることなくIBに取り組むことができました。

IBのスコアが悪かったらSATを提出すればいいや、という気持ちになれ心に余裕ができました。

IBとSATを両立するのは大変ですが、SATの2ヶ月前くらいから一日一時間ほど勉強してなんとか目標スコアを達成しました。。

SATは英語と数学の2科目だけですので、IBをやっている中でも両立は不可能ではないです。IBをやることで英語力も上がりますので、IBの勉強がSATにつながることもあります!

SATとIBどちらがおすすめか

両方取った私からすると、コスパがいいのは間違いなくSATです。

日本の大学受験だけでいうと、大学側はIBがどれほど大変か分かっていません。

IBもSATも同じ統一試験でしょ、としか思っていないのです!!

IBの方がSATの何百倍も勉強して、何百倍も大変なのに同じようなものとして扱われるのです!!

勉強量を最小限に抑えたければ、SATをおすすめします。

IBに関してですが、本当に大変なので覚悟した方がいいです。。

IBを取ってるからって日本の大学受験で有利になることはありません。

※海外ではIBが浸透しているので評価は高いです。(大学一年生の授業が免除になったりなど)ですが、まだ馴染みの薄い日本に限っていうと、IBは過小評価されていると言わざるを得ません。。

例外として、上智大学はIB入試をしており、IBを持っている人は面接や筆記試験なしでIBのスコアのみで受験可能です。

IBを取っててよかったことは、やはりすごい勉強させられる環境になるので、知識が豊富になることです。また、IBという大変な教育プログラムを乗り越えたという達成感、成功体験、自信には繋がります。

人間として成長するにはIBはおすすめですが、日本の大学受験などでのメリットは特にありません

まとめると、IBの勉強量は半端なく、2年間勉強漬けで本番一発勝負というプレッシャーがSATは何回も受験できて科目も限定されているのでコスパがいいです。

最後に

SATの勉強法や、IBの教科選びなどの記事もあるので、よかったらご覧ください!